テレビや雑誌で「若々しい素肌」「エイジングケア」といった情報を見かけると、手間とお金がかかっているな~と思うことはありませんか?言葉につられて「きれいにしなきゃ」と思わず試してみたくなることも・・・

ところが、良かれと思って行っているスキンケアが、実は、肌のコンディションを低下させてしまうことがあることをご存知でしょうか?

理由は、間違ったスキンケアが、美肌を作るために必要な「皮膚常在菌」を減らしてしまい、肌乾燥・肌トラブルを起こす原因の一つになってしまうのです。

真のスキンケアは肌本来の働きを保ち続けること。そのためには皮膚常在菌の「善玉菌」を増やして肌を育むことが必要です。

そこで今回は、肌にすむ菌のお話。実は、菌は私たちの肌の健康に密接に関係しているんですよ。

肌にすむ菌はなんと1兆個!

皮膚常在菌は、病原菌や外的な刺激から私たちの肌を守る頼もしいパートナー。種類や量は人それぞれですが、肌の上に約1兆個もいると言われています。

普段は善玉菌・悪玉菌と呼ばれ、このバランスが取れていると多少の刺激や病原菌が付いても肌トラブルは起こりにくいのです。では、その「常在菌の3つの働き」を見ていきましょう。

  • 肌代謝
  • 弱酸性を保つ
  • バリア機能

です。菌は汗や皮脂を食べて分解し、代謝することで混ざり合います。そして、混ざり合った汗や皮脂が乳化することでしっとり肌を作ります。また、肌を育む環境を整えます(肌代謝)。

バリア機能が働く健康な肌は弱酸性を維持。逆に、保つことが難しくなるとストレスや外部からの刺激を受けやすくなり、肌トラブルの原因に(弱酸性を保つ)。

しっとり肌=菌が元気な証拠。菌が活発な肌は、皮脂膜がバリア機能の役目を果たしているため、水分の蒸発や病原菌などの刺激から肌を守っています(バリア機能)。

善玉菌を育むには?

このように、肌をきれいに保つには菌の存在が不可欠!特に善玉菌を増やす環境作りにより、肌本来の力が戻り美肌につながります。そこで、善玉菌を育む「肌と体の育菌法」を始めてみましょう。少しの意識で善玉菌が喜び、美肌につながっていきますよ。

肌と体の育菌法~トラブル知らずは肌作りの第一歩~

肌にはオーガニックコスメを

オーガニックコスメでよく使われる植物オイルや洗浄成分は、常在菌の働きを邪魔することなく潤う力を手助けしたり、必要以上に洗い流さないため、肌にダメージを与えにくいのです。一方、石油由来の合成界面活性剤や合成ポリマーは、一時的にハリを作ったり潤いがある肌に見せてくれますが、常在菌の働きを妨げたり、減らす原因になることがあります。そして常在菌が減ってしまった肌は、乾燥やトラブルが起こりやすくなってしまいます。

肌は洗い過ぎない

洗いすぎると、必要な皮脂や角質が落ちてしまいます。それは、かえって雑菌が増えて肌バリアもなくなり、カサカサ肌の原因につながります。朝はぬるま湯でやさしく洗う。メイクは帰ったらなるべく早く落としましょう!洗うときには、ゴシゴシこすり過ぎないように気を付けましょう。

ノーメイクデーを作る

週1回すっぴんで過ごす「ノーメイクデー」を作りましょう。肌の負担が減り、毛穴の自浄作用が高まりますよ。

菌のために体温維持

体表が35度以下、体内36度以下になると、菌は元気をなくします。衣類で肌を覆い、肌との間に空気の層を作り体を保温しましょう。

代謝を上げる

ほどよく汗をかいて代謝を上げましょう。血流も良くなり体温も維持できます。ストレッチやウォーキングなどのかんたんな運動から始めてみてくださいね。