ライター・いしずか 久見子

「今年こそしっかり日差し対策をしなくては…」と、UV対策アイテムを揃えはじめる方がぐんと増えるこの時季。

確かにシミやシワの原因となる光老化の8割は、太陽光が原因といわれています。とはいえ、日光浴には次に挙げるような、人間にとって不可欠なメリットがあります。

<日光浴のメリット>
①幸せホルモンと呼ばれる脳内物質セロトニンの活性化

冬場に日照が少なくなるヨーロッパの国では、セロトニンの分泌が低下することで、うつ傾向などの症状が出やすくなるそうです。
また、セロトニンは睡眠を促す脳内物質であるメラトニンの材 料でもあるため、質の良い眠りのためにも日中に太陽光を浴びておくことは大切です。

②丈夫な体の維持に必要なビタミンDを体内で作ってくれること

時間としては、夏なら15分〜30分の日光浴で十分だそうです。


こうしたメリットを踏まえた上で、光老化によるシミやシワを防ぐには、シミやシワを作りたくないお顔、腕や足には日やけ止めを使って、シミのできにくいところに太陽光を当てるのがおすすめです。

シミのできにくい部位なんてあるの?と思われるかもしれませんが、実は手の平や足裏はシミになりにくく、光老化の影響が表面化しにくい部位。 歌にあるように「手のひらを太陽に♪」 も良いですし、公園や砂浜で素足になっての日光浴も良いと思います。

太陽光については、目に見えない光である〝紫外線〞こそが敵!と考えられていた時期が長く続いていました。中でもUV ̶ Aは肌の 土台である真皮に達するというのはご存知の方も多いと思います。

ところが近年、より波長が長く、目に見える光であるブルーライトや近赤外線がより肌の深くまで到達し、 シミやシワ、たるみの原因となることがわかってきま した。

(肌の角質層)

ブルーライトは、太陽光だけでなく実はスマートフォンやPCの液晶画面からも発せられています。その影響は、肌だけでなく目にも及びます。

ブルーライトは、先ほどお話した睡眠を促すメラトニンの分泌量を低下させると言われています。UV対策としてサングラスをかける (瞳から入る紫外線もメラニン色素の生成スイッチとなるため)ことも大切ですが、液晶画面を長く見続ける方はブルーラ イトをカットするメガネの使用もおすすめです。

また、近赤外線については、肌自身が分泌する皮脂に近赤外線を反射する性質が備わっているそうなので、肌本来の機能を大切にした日々の保湿ケアも抜かりなく。

同時に、食事からビタミンCをきちんと摂って内側からの抗酸化を心がけてあげると、より十分な対策となりそうです。