ライター・管理栄養士 御澤 栄輔

健康志向の高まりで、納豆やヨーグルトなど発酵食品を日常的に食べる方が増えていますが、その発酵食品を作るのに欠かせないのが「菌」です。

最近では、発酵食品だけでなく、その菌自体を食すことを「菌食」と言います。
その代表例が「きのこ」。旬で沢山出回る今、美容のためにも「菌食」を意識してみませんか?

野菜とも違う、その秘密

スーパーの野菜コーナーで売られているきのこ。しかし農林水産省の分類では「野菜」ではなく「特用林産物」、生物学的に言うと「菌類」に分類されます。
植物は日光を浴び、二酸化炭素を酸素に変えて生長し、その過程でビタミンやポリフェノールなどの栄養素を作り出します。これに対して菌類は「酵素」を分泌し、葉っぱや木材などの有機物を分解して生長するため、野菜とは違った栄養素を作り出します。

悩み別!きのこのすすめ

その栄養素もきのこの種類によって様々
免疫力アップダイエット美容効果など女性にとって嬉しい働きを持っています。
その代表例をご紹介します。

ダイエットにはマイタケ

MXフラクションという多糖類が腸の働きを活発にして、余分な脂肪の吸収を抑える効果があります。

風邪ひきさんにはシイタケ

レンナチンという多糖類がウイルスの増殖を抑えるインターフェロンの合成を盛んにするので、風邪やインフルエンザ対策に効果的です。

若さを保つならヒラタケ

ヒラタケに多く含まれるエルゴチオネインというアミノ酸は、強い抗酸化力があり、お肌を若々しく保つのにぴったりです。

これらは、きのこの持つ働きのほんの一例です。風味や食感なども様々なので、色んな料理と組み合わせてみてくださいね。

旬食レシピ

『たっぷり食べられるきのこの温サラダ』

【材料】(2人前)
・お好きなきのこ 100g(数種類用意すると美味しいです)
・オリーブオイル 大さじ2
・しょうゆ    大さじ1
・バルサミコ酢  大さじ1~2
・塩、黒コショウ 少々
・レタス     適量

【作り方】
①きのこを食べやすい大きさに切ります。(シイタケなら輪切り、エリンギなどは短冊切りに)
②フライパンにオリーブオイルを引き、中火できのこを炒めます。
③さっと火が通ったら、塩、黒コショウで下味をつけ、残りの調味料を加えます。
④きのこがしんなりしたら火を止めます。
⑤お皿にレタスをしいて、きのこを載せたら出来上がり。

秋には、山で採れた珍しいきのこも出回ります。食物繊維も多く、低カロリーなきのこを食事に取り入れた「菌食」で内側からキレイをめざしましょう。