ライター:管理栄養士 御澤栄輔

甘酒と言えば夏の季語。あのつぶつぶ感と独特の風味を飲むと何だか懐かしい気分になりませんか?お正月しか飲まないわ~なんて方は、甘酒の美容効果を知ったら、その見方も変わるかもしれません。今回は、夏の体にうれしい甘酒の魅力をご紹介します。

なぜあんなに甘いの?

発酵食品といえば、塩こうじが話題ですが、甘酒もこうじを利用した発酵食品です。材料はこうじとお米だけ。砂糖は一切使ってなく、、

「お米の甘さ」だけ

なのです。こうじ菌によって分解されたお米のデンプンが「ブドウ糖」に変わり、全体の20%にもなります。お米があんなに甘くなるなんて発酵力は不思議ですね。ちなみにブドウ糖は脳の主なエネルギー源なので、「夏バテ気味・・・」とだらだらしてしまいがちなお子様のおやつにもいいかもしれませんね。

<飲む点滴>と言われる理由は?

甘酒にはほかにもビタミンB群,葉酸、食物繊維、オリゴ糖、それに、お米のタンパク質が発酵した必須アミノ酸も豊富に含んでいます。
ブドウ糖、アミノ酸、ビタミン

これは病院の点滴のような組み合わせで、「飲む点滴」とも呼ばれています。朝飲むと1日疲れにくいという話もありますよ。

美容の宝庫や~

もちろんお肌にうれしい成分も。食物繊維やオリゴ糖が腸内を整え、コウジ酸、アルブチン、フェルラ酸には抗酸化作用があり、メラニンを抑制するため、くすみ対策、美容にもいいと言われています。
ただ、気をつけたいのはカロリー。糖分を多く含み、一食分100mlで約80kcal。美味しいからついつい飲み過ぎないよう1日1~2杯を目安に、ゆっくり味わってくださいね。

★市販の甘酒を買うときのポイント
甘酒の中には酒粕に砂糖を加えたものもあります。もし昔ながらのシンプルな甘酒を楽しみたいのであれば原材料表示を見て、米と米麹だけのものを選びましょう。

夏にぴったりのドリンク☆「ハニージンジャー甘酒」

こんな人におすすめ!
▲お腹の調子が悪い
▲肌が荒れやすい
▲風邪をひきやすい
▲手足が冷える
▲ストレスが多い

・甘酒100ml
・牛乳100ml
・おろししょうが汁小さじ1/2
・はちみつ 適量

1 甘酒と牛乳を鍋に入れ火にかけます。
2 ゆっくりかき混ぜながら温めます。沸騰させると香りと栄養分が損なわれるので、その前に火を止めます。
3 しょうが汁を加えて混ぜる。はちみつで甘さを整え、氷を入れたら出来上がり。