ライター・いしずか久見子
暦の上では秋ですが、日中はまだまだ暑く、部屋の外と内の気温差からお肌や体も疲れが出やすくなる時季でもあります。そこでおすすめしたいのが、「目覚め」と「眠 り」を見直す『睡眠美容』です。
地球上の生物の暮らしは常に太陽の動きとともにあります。そんな私たちの体内に備わっているのが、「体内時計」。
その正体は細胞中の時計遺伝子で、目覚め、眠りはもちろんのこと、自律神経による活動、体温調節やホルモンの分泌などをコントロールしています。
体のダメージを回復させるために必要な質の良い「眠り」と、日中を健やかに活動的に過ごすための快適な「目覚め」は、この体内時計が鍵を握っています。
しかし、困ったことに実際の体内時計は24時間よりやや長い周期 (現在は24時間 10分という説が有力で、個人差もあるそう)を刻んでいます。
そのため、24 時間という地球の自転のリズムと少しずつズレていってしまわないよう、次のような方法で体内時計のリセットを行うと心身ともに整っていきます。
睡眠美容1
〈目覚め〉の習慣
○太陽の光をしっかり浴びる
網膜から光をキャッチすると体内時計が進み、覚醒ホルモンが分泌
されます。
晴天なら室内の窓辺でもOKですが、曇天や雨の日はできるだけ外に
出て光を浴びましょう。
○一定の時刻に朝食を摂る
食事の量はしっかりと。食後にコー ヒーやお茶などカフェインを摂
ることも効果的。
○リモネンを多く含む香りを
交感神経のスイッチをオンにする成分、リモネンが含まれるグレー
プフルーツやレモンの精油を起床時に拡散しても。
もちろん、「眠り」対策もセットで行いたいところです。
私たちの体は夜になるとメラトニンというホルモンの分泌が高まり、自然に眠りにつく仕組みになっています。
メラトニンの分泌が加齢で低下することは以前からわかっていましたが、近年はパソコンやスマートフォン、 蛍光灯が発するブルーライトによって、分泌が抑制されてしまうことがわかってきました。
睡眠美容2
〜メラトニンを意識〜 〈眠り〉の習慣
〇就寝 2 時間前からブルーライトオフ
夜遅くのパソコン・スマホ、テレビなどを避けましょう。
ベッ ドに入る少し前から照明を暗くしたり、ラベンダーなど副交感神経に作用して興奮を鎮めてくれる香りを利用しても◎
「目覚め」と「眠り」のリズムが整うと、体調もお肌の調子も安定します。暑さを快適に乗り切るために、ぜひ『睡眠美容』をお役立てくださいね。