ライター・管理栄養士 御澤 栄輔

「せっせっせーのよいよいよい」

懐かしいこの手遊びは、茶摘みを真似たという説があります。
日本の文化がお茶と深く関わっていたことを感じますね。

日本茶は、伝統的な健康飲料美容効果もあり、女性に嬉しい飲み物です。普段何気なく飲んでいる日本茶をよく知って、もっと好きになれば、健康・美肌作りに役立ちますよ。

今回は特別に、日本茶アーティスト茂木雅世さんによる、美味しい淹れ方レシピもご紹介します。

さびない体作りに

緑茶でうがいをすると、インフルエンザや風邪、食中毒の対策になる、という話はご存知ですか?
これは、茶葉に含まれる「カテキン」抗菌作用を持つためです。
また、カテキンは強い抗酸化力も持っています。クギがさびるように体も酸化します。
この体のサビの正体が、活性酸素や紫外線ダメージ

カテキンは、このサビや細菌から私たちを守り、免疫力アップ・老化防止を手伝う嬉しい成分なのです。
日本人の長寿の秘訣が「お茶」だという説にも繋がりますね。

太陽が気になる時季こそ、日本茶

カテキンには、茶葉に含まれるビタミンCを守る役目もあります。
ビタミンCは、熱に弱く、酸化しやすい欠点があります。カテキンは、それを防ぐので、熱いお湯で淹れても効率よく摂取することができます。

ビタミンCはメラニン抑制やコラーゲンの生成に必要な栄養素なので、紫外線が気になる時季にすすんで飲みたいですね。
種類は煎茶がおすすめ。被覆栽培する玉露などに比べ、茶葉を日光によく当てる煎茶の方が、ビタミンCを多く含みます。冷やしても美味しくいただけますよ。

朝茶は福が増す

その他にも、日本茶に含まれるテアニンカフェインが、高血圧や高コレステロール、むくみ対策にも良いと、研究で色々な健康効果が分かっています。ただ、お茶は飲めばすぐに効果がある万能薬ではありません。「朝茶は福が増す」という言葉のように、まずは1日1杯。いつ飲んでも結構です。ホッと一息つきながら、美味しく頂く習慣を始めましょう。

旬食レシピ

味わい深い一杯「茶茶エスプレッソ」

今回は特別に、日本茶アーティスト・茂木雅世さんより教えて頂いたお茶レシピをご紹介します。
少量でも奥深い味で、お茶の良さがギュッと詰まった一杯。心身ともにリラックスできますよ。
ぬるいお湯で淹れるのがポイントです。

【用意するもの】
・お気に入りの茶葉
・急須
・おちょこのような小さな湯のみ

【つくり方】
①茶葉をスプーンに2杯くらい、たっぷり急須に入れます。
②熱さを全く感じないようなぬるいお湯を、小さな湯のみの3分の1くらい入れます。
③それをそのまま急須に入れ、じっと2分程待ちます。
④ゆっくりと湯のみに注いでいきます。
⑤このとき、急須をキルように入れるのがポイントです。

ぜひお試しくださいね。

(※)茂木雅世さん:ティーエッセイスト/煎茶道東阿部流師範/日本茶アーティスト