唐の時代の詩人、孟浩然が春の夜は寝心地がよいために、ついつい寝過ごしてしまうことを詠った

「春眠暁を覚えず・・・」

の句は有名ですが、春の気候は気持ちよく、ついつい寝すぎたりしがちですね。
でも!
美肌には、睡眠不足も睡眠時間の乱れも大敵です。

そこで今回は睡眠特集
美肌と切っても切り離せない睡眠のことをよく知り、美肌睡眠を実践しましょう。

美肌と睡眠の関係

スキンケア、食、運動等、美肌に欠かせない要素は複数ありますが、中でも睡眠は美肌に直結します。例えば、前日の夕食を抜いても翌朝すぐに顔に出ることは少ないですが、睡眠不足の場合、如実に顔に出たという経験をしたことは有りませんか?
なぜ肌と睡眠は関係するのでしょう。

それは肌の再生(ターンオーバー)が行われるのが夜だから

起きている時間は、脳のエネルギー消費量が大きく、脳に血液の多くが集まっています。睡眠中にやっとの脳がお休みモードに入り、肌に血液が流れ込み酸素と栄養素が送り込まれます
こうして肌の再生が行われるのです。

最初の3時間は美肌タイム

画像:ワコールボディブック

特に、睡眠後最初の3時間は重要です。
よく知られているように、睡眠中は、眠りの深いノンレム睡眠と、眠りの浅いレム睡眠約1時間半のセットになって、一晩に4~5セットくらい繰り返し、覚醒に向かいます。

この中で、特に初めの2セットは他のセットと比較し、眠りが深くなります
この眠りが深くなるとき、『成長ホルモン』の分泌が高まります。この『成長ホルモン』こそ、肌の再生を促す原動力となるのです。

しかしこの『成長ホルモン』の分泌は、年齢とともに減っていきます。言い換えると、20代の睡眠不足と40代の睡眠不足では、肌へのダメージは年齢が高い40代の方が大きいのです。
そのため、年齢肌には、年々減っていく成長ホルモンを大切にすること、つまり睡眠時間をきちんと確保することが重要です。

たまに睡眠時間を削ってでも念入りなスキンケアをする方がいらっしゃいますが、時間がないときは、シンプルなスキンケアで睡眠時間を確保したほうが、美肌には有効です。

睡眠時間の質を高める3つのポイント

睡眠時間を適度に確保しつつ、さらにその睡眠の質を高めることも美肌につながります。
その3つのポイントをご紹介しますね。

1、深夜0時までに眠りにつく

深夜0時以降急速に成長ホルモン分泌が高まると言われています。できれば深夜0時までに就寝しましょう。ただ、忙しくて睡眠時間が確保できない場合もあると思います。そんな時は、夜は寝て、朝早く起きる朝型の方が体内時計は狂いにくいため、健康や肌への負担は少なくなります。

2、お風呂を有効活用

睡眠に入るとき、通常、体温が0.5℃ほど低下します。その下降スピードが急速であるほど深い眠りに入ることができます。ですから、事前に熱すぎない程度のお風呂で身体を温め、全身の血行を良くしておくと、体温の下降が早く、熟睡しやすくなります。

3、「光」を意識

寝る直前まで携帯電話やテレビ、パソコン画面を見ていることはありませんか?
人間の脳は、太陽の光を目から受けることで体内時計を整えています。寝る前に長時間液晶画面等の光を認識してしまうと、脳が朝と勘違いし、ホルモン分泌が狂ってしまいます。
就寝時は照明を調整し、テレビやパソコン画面を見ることを控えて、明るいものを避けましょう

美肌と睡眠の関係はいかがでしたか?
お肌を健やかに保つには、もちろん毎日のスキンケアは欠かせません。内面からのアプローチとして、栄養のある食べ物も重要です。しかし、いくらスキンケアを張り切っても、いくら栄養のあるものを食べても、肌の再生タイムの睡眠を削れば、お肌にダメージを与えてしまうことになります。

美肌睡眠を心掛け、健やかな肌でいましょうね。