ライター・次のキレイへプロジェクト 代表 高柳 昌弘
海や山の自然が色濃くなり、楽しく美しい季節になってきました。
ネオナチュラルの自社農場・母袋有機農場(岐阜県郡上市)近くの渓流・栗巣川付近も、自然がイキイキと生い茂ってきています。
ところで、宮城県の気仙沼で牡蠣養殖をしている畠山さんという方が、長年にわたり、山で植林活動を行っていることをご存知でしょうか?
一見「牡蠣の養殖」と「植林」なんて全く関係がないように思えますが、実は密接な関係があります。
森の落ち葉や枯れ木が腐ると、腐葉土になり、「フルボ酸」という物質が生まれます。そしてフルボ酸が鉄分と結びつき、川の流れに乗って海まで運ばれ、プランクトンの栄養になり、それがさらに、魚や貝類のエサとなり、豊な海を育んでいくのです。
このように、私たちを取り巻く自然は、一見何の関係も無さそうな者同士が結びついた、非常に複雑でデリケートな食物連鎖によって成り立っています。私たちが食べる食品のすべては、この食物連鎖の恩恵といっても過言ではありません。
これから「牡蠣」を食べた時には、この「海と山の関係」を少しだけ思い出してくださいね。
最後に余談になりますが、天然ウナギが絶滅の危機にあるのは、実は天然森が失われた影響だということをご存知でしょうか。
気仙沼では、植樹活動の結果、姿を消していた天然ウナギが数年前から少しずつ川に戻ってきているそうです。
早く、美味しい天然ウナギを気軽に食べれる世の中になってほしいものですね。